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遺贈と死因贈与の違い

  • 文責:弁護士 寺井渉
  • 最終更新日:2024年5月22日

1 誰が行うかの違い

遺贈は、遺言者が単独で行うことができます。

このため、財産を取得する人があらかじめ同意していなかったとしても、有効な遺言を作成することができます。

たとえば、遺言の存在を最後まで伏せておくこともできます。

これに対して、死因贈与の場合は、贈与者と財産を取得する人の合意によって行われます。

贈与者だけの意思で死因贈与を行うことはできず、必ず合意が必要になります。

このため、財産を取得する人との関係で、死因贈与の存在を伏せておくことはできません。

2 形式の違い

遺贈は、自筆証書遺言の場合ですと、遺言者が全文、日付、氏名を自書し、押印することにより、遺言を作成する必要があります。

近年の法改正により、財産目録については、一定の条件を満たせばパソコン打ちしたものでも構わないこととなりましたが、本文については自書する必要があります。

したがって、遺言は、原則として書面で作成しなければなりません。

また、書面で作成する際、自筆で作成しなければなりません。

一方で、死因贈与については、形式についてのルールは存在せず、有効な合意がなされれば成立することとなります。

したがって、死因贈与契約書については、必ずしも自書する必要はなく、全文をパソコン打ちしても構わないこととなります。

また、死因贈与は、理屈上は口頭でも行うことができますが、口頭だと契約の存在が明確にならないという問題や、相続人の側で撤回することができることがあるという問題がありますので、書面で行うのが望ましいでしょう。

3 税金の違い

不動産が財産に含まれている場合、名義変更に伴い、登録免許税と不動産取得税が課税されることがあります。

遺贈については、相続人が取得する場合の登録免許税は0・4%、相続人以外の人が取得する場合の登録免許税は2%になります(2023年4月現在)。

不動産取得税については、相続人への遺贈なのか、特定遺贈なのかなどによって、課税されるかどうかが変わります。

死因贈与については、常に登録免許税が課税されます。

どの方法で不動産を受け継がせるかは、こういった税金面にも配慮しつつ、決める必要があります。

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