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相続した不動産の登記の方法

  • 文責:弁護士 寺井渉
  • 最終更新日:2024年2月22日

1 相続の際の登記の必要性

遺言がない場合は、亡くなった人名義の不動産について、相続人全員で協議を行い、誰が不動産を取得するかを決めることとなります。

協議の結果、不動産を取得する相続人が決まりましたら、遺産分割協議書を作成し、誰が不動産を取得するかを明確にする必要があります。

遺言がある場合、取得した相続人や受遺者が放棄しない限り、それらの人が不動産を取得することになります。

遺言がある場合には、相続人だけではなく、相続人ではない人が不動産を取得することもあり得ます。

このようにして誰が不動産を取得するかが確定したとしても、第三者に対しては、不動産の所有者であるとの主張ができるわけではありません。

第三者に対して不動産の所有者であるとの主張を行うためには、登記上の名義人を変更する必要があります。

また、法改正にともない、令和6年4月1日から相続登記が義務化されたため、不動産の登記上の名義人は必ず変更しなければならない手続きともなります。

それでは、その名義人を変更するには、どのような手続きが必要になるのでしょうか。

2 登記上の名義人の変更方法

登記上の名義人を変更するためには、管轄法務局において、登記申請を行う必要があります。

管轄法務局は、不動産が存在する地域の法務局になります。

亡くなった人が複数の地域で不動産を所有していた場合は、複数の管轄法務局で登記申請を行う必要があります。

登記申請では、定まったルールに基づいて作成された登記申請書を提出する必要があります。

その際、添付書類として、一定の書類の提出も求められます。

添付書類として必ず提出しなければならないのが、権利変動を証明する書類上です。

添付書類についても、どのようなものを提出しなければならないかについて、定まったルールが存在します。

これらのルールに従わなければ、登記申請が受理されることはありません。

これらの書類を提出すると、法務局において審査が行われます。

登記申請書の誤記や添付書類の不足がある場合は、一定の期間内に補正することを求められます。

これらの手続きが完了すると、登記申請人に登記完了証等が送付され、登記手続きが終了することとなります。

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